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ノーベル医学生理学賞:PD-1とPD-L1①

こんにちは、いがらしクリニックです。10月1日、京都大学の本庶佑先生がノーベル医学生理学賞を受賞されました。今までにない新たながん治療の創薬につながるPD-1(ピーディーワン)の発見です。これにより、がん治療の手段が劇的に変化しました。PD-1はリンパ球などの免疫細胞が備えている物質です。その働きは、自動車で例えると強力なブレーキにあたります。

風邪(ウイルス感染など)は薬を飲まなくても自分の免疫力で自然に治ることが多いと思います。ウイルスなどは、体内の免疫細胞によって駆逐されるのですが、風邪が治ると自然に熱なども下がりますよね?風邪が治ってきたのに自分の免疫力が働き続けると、ずっと熱が出続けたり、過剰な免疫反応が起こり、様々な不都合が起こります。そのため風邪が治れば自然に免疫反応も静まるようなブレーキを免疫細胞は備えています。がん細胞はこの免疫のブレーキを逆に利用して、もともと備わっている免疫力から逃げるすべを持っていることが分かったのです。せっかく自分の免疫細胞ががん細胞を攻撃しているのですが、がん細胞が持つPD-L1(ピーディーエルワン)という刺激装置などを使って、PD-1にブレーキをかけます。それにより、ぬくぬくと免疫から逃れてがん細胞は増殖し、生命を脅かします。この仕組みが分かったことで、免疫のブレーキであるPD-1をブロックする薬が開発され、それがオプジーボ®であったり、キイトルーダ®といった薬なのです。さらにはPD-L1をブロックするテセントリク®やイミフィンジ®なども使えるようになりました。

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